フランスなど欧州で今年夏から秋にかけて、トコジラミの大量発生や被害が報告されたのに続き、韓国でも最近、被害が相次いでいる。
コロナ禍収束に伴って人々の往来が本格化し、荷物などに付着したトコジラミが韓国国内に流入しているとみられ、日本でも感染が広がるおそれが出ています。
韓国旅行でのトコジラミ対策は?
- 宿泊施設のチェック
まず、ホテルに着いて部屋に入ったら、荷物はまずバスタブの中に置くこと!バスタブのような表面がツルっとしている所は、トコジラミが登ってくるには難しいからです。もしくは机の上など、ベッドの上や床には置かないようにしましょう。
ベッドのマットレスの間やカーペットの隙間、カーテンの折り返し部分などにトコジラミは潜んでいるので、その辺りを確認します。特に部屋の隅や天井をよく見て、トコジラミの黒いふんのような物を確認することも重要です。
脱いだ服はチャック付きのビニール袋に入れることをお勧めします。人間の汗や皮脂から発せられる臭い物質に強く誘引されるとの報告があります。
もし見つけたら、即座にホテルのフロントに連絡すること! - 照明をつけ明るくして寝る
トコジラミは夜行性なので、お昼の明るい時間帯はあまり活動しません。宿泊先で照明を点けたまま寝ると被害を防げる可能性があります。もちろん露出部分を少なくすることも有効です。
荷物や衣類も暗い場所を避けて置けば、トコジラミの侵入や卵を産みつけられるのを阻止できるでしょう。 - 直接捕獲する
トコジラミは小さくて見つけにくいですが、掃除機や粘着コロコロ・ガムテープで退治する方法もあります。トコジラミの成虫と卵を捕獲したらすぐ袋に入れて密封し、速やかに部屋の外に出しましょう。ただ、全てのトコジラミを直接捕獲するのはなかなか難しく、一時的な対策として考えてください。 - 殺虫剤を使用する
トコジラミの駆除に殺虫剤を使用する場合、人体に影響の少ないピレスロイド系の使用をおすすめします。しかし、最近は耐性がついたスーパートコジラミが増殖しており、上記のような市販されている殺虫剤では効果が得られない場合もあります。
もしも、トコジラミに刺されてしまったら?
ほとんどの場合、トコジラミに噛まれたからといって重篤な症状にはなりにくいです。一般的に、治療をしない場合は1週間から2週間程度で自然に症状が治るとされています。症状が出た場合は、焦らずに対処しましょう。
症状が出た場合の特徴は、かゆみと赤い斑点が無数にできて辛い状態が続き、ゆっくり寝れないでしょう。
トコジラミに刺された時の対処法は?
- かゆくても掻かない
- 掻くことによって出来た傷口から起こる2次感染を予防するために重要です。
- 薬(塗り薬、飲み薬)を購入する
- 一般的な虫刺されにも使われる「抗ヒスタミン剤」の塗り薬と飲み薬が有効です。軽度の場合は塗り薬だけでもよいですが、かゆみの程度に応じて、アレルギー反応にも対応した抗ヒスタミン剤配合の飲み薬も併用するとよいでしょう。
※症状によって服用する薬が違うので、詳しくは薬剤師に要確認
トコジラミとは?
日中はベッドやソファ、カーテンレールの隙間などに潜んでいますが、夜行性のため、人が寝ている間に肌の露出している部分に寄生し吸血します。刺されると患部が赤く腫れ、猛烈なかゆみを伴います。
トコジラミの生命力は?
トコジラミは寒いところでは生息できませんが、冬場でも暖房の効いた部屋ならば死滅せずに繁殖し続けます。また、餌がなくても2カ月以上生き続けられるので、衣類やカバンなどに付着して長距離移動にも耐えられます。
トコジラミのメスは毎日5~6個の卵を産み、生涯で最大500個くらいまで産み続けます。温度や環境条件が整えば、爆発的に増えてしまうということでかなり注意が必要です。
韓国旅行でトコジラミに刺された場合、日本での対処法は?
韓国旅行から帰国後、トコジラミに刺されたと思われる場合の対処法は以下の通りです。
- トコジラミの刺された症状が出た場合、市販の「炎症を抑える塗り薬」や「かゆみを抑える飲み薬」を使用して症状を抑えます。ただし、症状が重い場合や改善しない場合は、医療機関を受診することをおすすめします。
- トコジラミが持ち込まれていないか確認するために、帰国後の荷物をよく調べます。特にスーツケースや手荷物の中を注意深くチェックし、トコジラミが見つかった場合は専門の駆除業者に依頼することを検討します。
- トコジラミは高温に弱いため、衣類は高温で洗濯し、乾燥させます。また、スーツケースなどは可能であれば高温で処理することをおすすめします。
- トコジラミが再発する可能性がある場合、定期的に殺虫剤を使用することも検討します。
これらの対策を行うことで、トコジラミによる被害を最小限に抑えることができます。
今、韓国で問題となっているのが「コロナ」でも「インフルエンザ」でもなく、「トコジラミ」の大流行
韓国政府は公衆浴場や学生寮、児童養護施設など、トコジラミが大量に発生しやすいと考えられる公共施設での検査を実施。今後4週間は害虫駆除期間として、トコジラミが生息している疑いのある、あらゆる施設は直ちに消毒する方針。
また、米CNBCニュースによると、韓国空港公社は、国内の空港全体でターミナルラウンジ、子供の遊び場、空港の手荷物検査場などのエリアで、検査頻度を週1回から2回に増やすと発表。ホテルも消毒の義務を含む衛生基準を遵守しているかどうか徹底して検査される。
Yahoo!ニュース 11/10(金) 配信